一番上のボタンを留めてキャンプインした阪神・佐藤輝 阪神春季キャンプ(2日、沖縄・宜野座)阪神・岡田彰布監督(65)が佐藤輝明内野手(23)について言及。ソフトバンク・柳田悠岐外野手(34)と自主トレを行った若虎への〝苦言〟から一夜明け、フリー14発の内容に合格点を与えた。また前回政権時に鎬を削った中日・落合博満前監督の過去の発言に〝反応〟するなど、改めて持論を力説した。主な一問一答は以下の通り。
--佐藤輝もフリー打撃で飛ばしていたが
「初めて見たな。おーん。やっとスイングできたんちゃう」
--どこが変わった
「だって練習の置きティーからして違ったやん。昨日の置きティーでは俺、水口(打撃コーチ)に、あの位置(体に近づけて設置)じゃアカンんって。今日は水口、大分前(体から離れて)で打たせてたけどなあ。見たの10日くらいやんか。(昨年の秋季キャンプの)安芸で1週間しかいなかったし、まだ2日目で。ようやくなあ、姿らしきモンを見たな。今日は。ちょっと、ひと安心したわ」
打撃練習する阪神・佐藤輝=宜野座村野球場(撮影・松永渉平)--一日で変わるもの
「そら変わらんとな。今までの、あのままじゃいかんよ」
--厳しい言葉も期待の表れ
「できるからやん。できるのにやらんからなあ」
--1日は簡単なことだと言っていた
「簡単だと思うよ、おーん。だから、昨日のバッティングから今日で、自分で感じが違うと分からなアカンよな。全然違うよ。まあ、最終的には自分が得するか損するかだけやもん。自分に跳ね返ってくるわけやから。それやったらな、エエ跳ね返りの方がエエわな、そらな。打てる方がエエのに越したことはないんやから、おーん。打てへんヤツにホームランとか、パワーがない飛ばないヤツに、そんなこと言わへんけど。人にはないパワーとか、持ってないモノがあるんやからな、自分では生かさんと。一番の魅力やわ。他のモンにはできない、持ってないモノを持ってるわけやからな、いろんな意味でな、おーん」
--1日の話では選手を早く帰らせるようにしてると。評論家として阪神を見て、キャンプをこういう風に変えたらいいなと思ったことは
「いやいやインタビューするのに結構待ったもん俺、ずっと暗なるまで。はようやれやと思ったけど。リスペクトやから。先輩大事にせんとアカンな」
--(元中日監督の)落合博満さんは、阪神は練習時間が短いと。監督はどう考えて
「そんなんお前一緒やん。そんなもん時間で勝負するのちゃうんやから。昨日選手にも言うたけど。やることやった帰ったらえやんか」
--練習のための練習になってはならないと。メニュー組む時に意識する
「メニューはコーチが考えてるから。まあ何時間やったからOKとか、何時間でエエとかそういう問題じゃないやろ」
--トラックマンの数字は気になる
「いや分からへん俺。そんなん。初めて見たもん俺も。はっきり言うて。(以前監督してた時は)なかったもんな。ないない。そんなんないよ。数字で勝負するわけちゃうからな」
1軍の宜野座キャンプでロングティーに励む阪神・井上(撮影・松永渉平)--井上広大の打撃を見ていた
「エエんちゃう。ずっと。エエ感じでやってるんちゃう。秋からな。飛距離? 当たったら大山より飛ぶんちゃうん。そらまあ距離的にはな」
--確実性を出してほしい
「確実性ってまあ…。実績がないわけやからな。井上なんかにはな。確実性とかいうアレとちゃんやん。これからやんか。1軍の実績がないんやからな。今の立ち位置言うたら、何とか1軍にしがみつくってトコやろ。レギュラーを狙うってお前、それは段階があるから。せやろ。これまで1軍におった? 今年は1年間1軍にしがみつくとか、どっかで1軍の戦力になるとか、そういうトコやんか。急にレギュラーとかになれへんで、この世界は。そやろ。おーん。昔から言ってるように、力のあるヤツが居座るわけや。そういうことやんか」