走塁指導を行う片岡保幸臨時コーチ(中央)=アトムホームスタジアム宜野湾(撮影・荒木孝雄) DeNA春季キャンプ(2日、沖縄・宜野湾)西武、巨人で活躍した片岡保幸(現役時代の登録名・治大)氏(39)が春季キャンプの臨時コーチとして指導を開始した。4年連続の盗塁王に輝くなど通算320盗塁をマークした走塁のスペシャリストは、朝のウオーミングアップ前から走法を伝授するなど指導に熱が入った。
「2つ先の塁を狙う」という今季のチーム方針のもと、打撃練習中には二塁付近でソトら外国人も含む全野手に、第2リードなどの走塁を指導。全体練習後には特打、特守に加えて「特走」と用意された異例のメニューで桑原と神里に盗塁の構え、スタート、姿勢などプロの技を余すことなく伝えた。
構えについては「お尻がうまく使えないと走れない」とし、スタートに関しては「左足のかかとを踏まないと地面の反発をもらえない」と力説。「進行方向に矢印を向けることが大事」と前傾姿勢の重要性も説いた。昨季の盗塁数がリーグ5位のDeNAに「このチームは貪欲さがちょっと欠けている。アウトになっても結果が生まれないと反省ができないので、とにかく貪欲に盗塁を仕掛けてほしい」と語った。
志願して参加した桑原は「こうやって自信をつけることでおのずと盗塁企画数も増える。これをいいきっかけにしたい」と語り、三浦監督から片岡コーチに「見てほしい」と頼まれたという神里は「骨盤の回転の切れが全然違った。オフから(陸上選手に師事して)走りについてやっているので、走りでチームを引っ張っていけるように」と誓った。「特走」は3日も組まれ、関根と楠本が参加する予定だ。