■2月2日 子供の頃、いたずら好きだった人は多いだろう。友人の背中にシールを貼ったりオモチャの虫をくっつけたり、果てはニセの〝ラブレター〟をげた箱に…。小欄もよくやったが、笑って済ませるたわいないものばかりだった。回転ずしチェーンでの迷惑行為をSNSにアップした輩も、その程度のつもりだったのかもしれない。
しかし、到底いたずらで済むレベルではない。ある店では他の客が注文したとみられるレーン上のすしに勝手にわさびをのせたり、2カンのうち1カンだけ食べて皿をレーンに戻した。別の店では卓上のしょうゆ差しの注ぎ口や、未使用の湯飲みをなめて元の場所に戻していた。
この動画をテレビニュースで見て「もう、回転ずしにはいけない」と思った人も多いだろう。〝実行犯〟は見た目は中高生ぐらいだが、昔のいたずらのかわいげなど全くない。吐き気を催しそうな気持ちの悪さは、コロナウイルス健在のご時世だけになおさらだ。
「愚か者めが。このくだらん選択をした、ばか者どもを絶対忘れんなよ」。1月31日の衆院予算委員会で、児童手当をめぐり10年以上も前の参院厚労委での自民党・丸川珠代元五輪相の痛烈なヤジが蒸し返された。国会議員として節度を欠いてもこの連中にはピッタリの文言だ。既に警察に被害届が出されネット上では顔や名前などが特定されている。
仕入れ値の高騰などただでさえ経営環境が厳しい業界。この動画で客足が遠のき損害は避けられそうにない。親は土地家屋を売り払っても追いつかないほどの損害賠償を請求される可能性もある。他人のすしにいたずらし、しょうゆをなめて一生を棒に振る。こんな愚かなことはない。(今村忠)
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