記者会見するKADOKAWAの夏野剛社長=2日午後、東京都内 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、前会長角川歴彦被告(79)が贈賄罪で起訴されたKADOKAWAの夏野剛社長(57)が2日、東京都内で記者会見し、スポンサー契約を巡る贈賄の背景に、社内で角川被告への「過度の忖度」があったと指摘したガバナンス検証委員会の調査報告書について「私自身も大いに反省している。報告書に真摯に向き合い改善に努める」と述べた。
また再発防止策として、監督機能を強化するため、社外取締役の権限が強い「指名委員会等設置会社」への移行や、取締役の過半数を社外から起用する方針を表明した。
一方、角川被告の弁護団は2日までに、外部の弁護士らでつくる検証委が1月に公表した調査報告書について「手続きの公正さ、事実認定の正確さなどに多大な問題がある」と抗議。夏野社長は「委員の弁護士は専門家。私どもの意思を反映することは有り得ない」と述べた。
角川被告は、部下と共謀して大会組織委員会元理事高橋治之被告(78)=受託収賄罪で4回起訴=に賄賂を提供したとして昨年9月に逮捕、同10月に起訴された。3回の保釈請求が却下され、勾留が続いている。
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