2022年の刑法犯認知件数が20年ぶりに前年を上回った。街頭犯罪は自転車盗が2月から10月で2・4倍となるなど、月を追うごとに増加。新型コロナウイルス禍前の水準に近づいており、警察庁は引き続き動向を注視する。
警察庁が2日に公表した犯罪情勢(暫定値)で、街頭犯罪は前年比14・4%増の20万1619件。月別で見ると2月は1万131件で、徐々に増え、10月は2万1139件に上った。コロナ禍前の19年10月は2万4867件で、20、21年の同月は1万件台だった。
街頭犯罪のうち自転車盗は2月(5892件)から10月(1万4399件)で2・4倍。傷害や暴行の件数も同様の傾向を示した。
警察庁が19~22年の月別件数を全国の主要駅や繁華街などの人出のデータと比較すると、人出の多い月に件数が増える相関関係があったという。ただ同庁は、増加が行動制限緩和による一時的なものか、傾向が続くかどうかは不明としている。
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