第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表に初選出された西武・源田壮亮内野手(29)。5年連続ゴールデングラブ賞の名手の守備範囲について、栗山英樹監督(61)も「ショートが2人いる」との表現で絶大な信頼を寄せる。そんな源田の知られざる素顔の一端に迫った。
幼少期から運動神経は抜群。自転車の補助輪が外れたのは2歳、幼稚園では縄跳びで楽々と二重跳びをこなした。公園で2歳上の兄とサッカーをしている姿を見たJリーグ・大分トリニータの関係者からジュニアチームへの勧誘を受けたこともある。源田少年も当時は野球よりサッカーの方が好きで、卒園時に埋めたタイムカプセルの中に入れる自分宛ての手紙には「将来の夢はJリーガー」とつづった。しかし、「大人の字で『プロ野球選手』に書き直されました」と、野球好きの父・光明さんの手によって〝修正〟された笑い話が残る。
源田が生まれ育った大分市明野地区はソフトボールが盛んで、小学3年時に近隣のソフトボールチームに入部。「捕球してから早く送球する癖が身についたのは、(塁間の短い)ソフトボールをしていた影響もあるかもしれません」と自己分析する。
また、母・靖子さんはいわゆる肝っ玉母さん。源田は「試合に負けてメソメソ泣いていたら、母にブチギレられた。『泣いてないで、腹の底から声を出せっ!』ってビンタされました」と苦笑まじりに振り返った。
両親からたくさんの愛情を受けて育った源田少年。だからこそ、グラウンドを離れれば、人一倍、家庭を大事にする。2019年10月に元乃木坂46の衛藤美彩と結婚。1歳の長男と愛犬がいる。「妻の料理は何でもおいしいですよ。肉とナスを炒めてポン酢としょうゆで味付けしたのが好きかな。普通、プロ野球選手の食卓って栄養バランスを考えて小皿が7、8皿ぐらい並ぶでしょ?でも、僕は丼(どんぶり)が好きなんですよ。だから、大きな丼に大量のおかずをのせて食べる。丼にするのは、僕はなぜか〝おかわり〟ができないタイプというのもあるんですよ。中村(剛也)さんに謝っておきます(笑)」。侍ジャパンの内野の要の食事スタイルは一風変わっていた。(東山貴実)
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