2022年2月1日付のサンスポ大阪版1面(最終版)。衝撃の矢野監督退任表明だった キャンプ地・宜野座はポカポカ陽気だった。サンスポのトラ番先乗り取材部隊の隊長・原田遼太郎(隊長といっても部下は邨田直人ひとり)は初夏を思わす陽気の下、「OKINAWA」を満喫していた。電話の声にゆとりを感じた。なぜなら-。
「あさ、僕らのルーティンは、チームバスが到着するのを待って、降りてくる選手をひとりひとり、チェックすることから始まります。出欠確認です。順番に選手名のリストの横に印をつけていたら、まさかの人物が登場したんです。独特のヘアスタイルの…」
そう、新助っ人ミエセスだった。
「新助っ人の先乗り自主トレ参加って、過去にあったっけ? これは紙面でドカ~ンと扱えると思ったら、急に楽な気分になりまして」
気持ちは分かる。必死でネタを探すより、目の前の分かりやすい現象のほうが、紙面も映える。気分的にも楽になるのは当然だ。
というわけで、隊長・原田は部下・邨田に「メイングラウンドを担当して。ミエセスのフリー打撃の内容も細かくチェックしてね!」と指示を出し、自身はブルペンへ。
「ずっと佐藤輝を中心に野手の練習を見るケースが多かったんで、ブルペンの取材って、ほとんど経験なかったんです。野手の場合、スタンドからでは距離があって声はあまり聞こえてこないんですが、投手は実際に話している内容がリアルに聞こえてきて、新鮮で良かったです」
この記事をシェアする