新球場「エスコンフィールド北海道」の開場元年で新庄政権2年目を迎える今季。投手、野手ともに若手が多く、12球団の中でもトップクラスの〝伸びしろ〟を秘める。攻守がガッチリかみ合い、勢いに乗れば上位進出、その先の優勝戦線も見えてくるはずだ。
投手で注目したいのはプロ5年目の吉田。2019年にドラフト1位で入団するも、これまでの4年間は通算61試合で3勝9敗、防御率6・14と本来の力を発揮できていない。昨季は主に救援でチームを支えたが、今季は先発での勝負を目指す。
今オフは通算106勝を誇る楽天・則本に弟子入りし、以前より重心を下げた投球フォームに改良しており「下半身をうまく使えて最大限パワーを発揮できるようなフォームになってきている」と手応え十分。「先発として1年間優勝の力になれるように頑張りたい」と意気込む右腕が、伊藤、上沢、加藤貴らの先発陣に食い込めれば大きな戦力になる。
日本ハム・加藤豪将外野手(右)と新庄監督野手の注目はドラフト3位で米大リーグから〝逆輸入入団〟した加藤豪。ストライクゾーンや配球など日米の違いにいかに早くアジャストできるかが鍵を握る。左肩にバットを寝かせたシンプルな打撃フォームは無駄がない。そのため日本投手への順応も早そうで高打率も期待できる。新庄監督は「セカンドで5、6番あたりでいってもらえたら」と期待しており、清宮、野村ら若きクリーンアップの後ろを務めることができれば打線の厚みが増す。FA移籍で抜けた近藤の穴を埋める活躍を日本球界1年目から期待したい。
昨季は9年ぶりに最下位に沈み、苦杯をなめた日本ハム。チームスローガン「新時代 FANS ARE OUR TREASURE」を胸に巻き返しを図る。(日本ハム担当・加藤次郎、記者歴3年)
この記事をシェアする