記者会見でレースを総括する瀬古リーダー=29日、ヤンマースタジアム長居(鳥越瑞絵撮影) 日本陸連の瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダー(66)の胸の内は、曇り時々晴れだった。快調に飛ばしていた安藤友香が30キロ過ぎに優勝争いから脱落。エチオピアの2人のスパートについていけなかった場面について「風も影響してペースダウンした」と話したが、「ついて行ってほしかった。まだ力が足りないのかな」と本音も漏れた。
レースを終えたワコール・安藤友香=29日、大阪市東住吉区のヤンマーフィールド長居(渡辺大樹撮影)ただ、中盤までの積極的なレースは評価。「彼女は安定した力を持っている。近い将来、2時間20分を切ってくれると思う」と期待した。
今大会で4人が新たにMGCの出場権を獲得。初めてMGCが実施された2019年の女子はわずか10人の出場だったが、今回は既に26人に。着実に選手層が厚くなったことに「前回と比べて相当レベルは上がっている」と強化の手応えを感じ取っていた。2年前に出産を経験して4年ぶりのマラソンで6位と健闘した前田彩里については「ママさんランナーの道筋をつくってくれたことをうれしく思う」と笑顔で話した。
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