3位でフィニッシュする安藤。日本選手トップだが、悔しさが残った(撮影・鳥越瑞絵) 第42回大阪国際女子マラソン(29日、サンケイスポーツなど主催、奥村組協賛、大阪・ヤンマーフィールド長居発着)2021年東京五輪1万メートル代表の安藤友香(28)=ワコール=が2時間22分59秒で日本勢トップの3位でフィニッシュした。優勝宣言をして挑んだが、30キロ過ぎからエチオピア勢に離され、悔しい結果に。悲願のマラソン初優勝はかなわなかったが、すでに出場権を持つ2024年パリ五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」(10月15日、東京都内)に向け、さらなるレベルアップを誓った。
ゴール直後、すぐさま振り返って時計を見た。安藤は表示されたタイムに肩を落とし、両手を膝につく。悔しさをにじませながら、トラックに頭を下げた。自己ベスト更新と優勝を宣言をして挑んだ大阪国際。悲願達成ならず、唇をかんだ。
「前半はしっかり強い選手の力を借りて流れに乗って走ることができたんですが、30キロ以降でついていけずに自己ベストも更新できなかったので、悔しい気持ちでいっぱいです」
12年ぶりのコース変更で折り返しポイントがなくなったのに加え、3年ぶりに外国人選手が参戦。第1集団を引っ張るペースメーカーの設定タイムは5キロあたり16分35-40秒で、国内大会で女子初の2時間20分切りも狙えるペース。スタート直後から高速レースが展開された。安藤は中間点を1時間9分45秒で通過し、2時間21分36秒の自己ベスト更新は射程圏内だったが、ペースメーカーが外れた30キロ地点からスピードを上げたデッセ、シセイ(ともにエチオピア)に「思い切りの弱さが出てしまった」とついていけない。日本勢トップの3位でフィニッシュしたが、2時間22分59秒と納得のいく結果ではなかった。
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