1月23日って何の日? 調べてみると、「Eふみ」の語呂合わせで「電子メールの日」だったり、「アーモンドの日」というのも。こちらは日本人成人女性の1日のアーモンド摂取量の目安が1日23粒ということかららしい。そしてラグビー界では「フロントロウに感謝する日」となった。左PRの1番、HOの2番、右PRの3番の背番号にちなんだものであることは、いうまでもない。
同名のイベントが同日に東京・数寄屋橋で開かれた。「フロントロウ」の表記は、そのイベントの表題のまま。趣旨は、イベントのちらしにしたためられていた。
「ラグビーを経験したすべての選手はわかっています。
一番きつく、痛く、そして一番頼りになるポジションがフロントロウであることを。
最前線でぶつかり合い、
痛いきついなど一切口に出さず、
黙々と仲間のために、チームのために体を張り続ける、
それが1番、2番、3番のフロントロウ。
普段は心優しきフロントロウに感謝する宴を
2023年1月23日に開催いたします。」
藤田剛さん30歳前の若い世代から、60代、70代の大ベテランまで、約50人が集まった。あいさつに立ったのが新日鉄釜石の日本選手権V7に貢献し、日本代表としてもキャップ19を持つ往年の1番、石山次郎氏(65)。「体重110キロ、120キロのPRが今ではざらにいますが、僕らの時代は85キロ。今だったら何の役にも立たない」と笑わせた。日本代表でいえば、明大出身の名HO藤田剛氏(62)、同志社大-神戸製鋼とLOとして八面六臂(ろっぴ)の暴れっぷりを見せ、留学したオックスフォード大ではPRでプレーした林敏之氏(62)の姿も。藤田氏は今回のイベントの世話役の一人でもある。
林敏之さん藤田氏によれば「FW第1列に感謝する気持ちさえあれば誰でも参加が可能」ということで、同志社大出身のWTB東田哲也氏(60)も出席。「女性からラグビー選手を紹介してといわれたら、迷わずフロントロウを紹介します」と、気は優しくて力持ちを地で行くフロントローに対し、全員が持っている思いを代弁した。
WTBだった東田哲也さんの姿も。フロントロウに感謝する気持ちがあれば、誰でも参加OK最前線でスクラムを組むことで、最も相手との接触が多いポジションであることは間違いない。そして「スクラムはラグビーとは別種の競技」といわれるぐらいの奥深さを極めることで、チームの区別なく絆が強い。この日、大学別では11大学から出席。各大学1~3人ほどという中で、明大は9人が訪れた。さすが重戦車FWの面目躍如といったところか。来年以降もぜひ、このイベントを続けてほしい。(田中浩)
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