ヤクルト・小川泰弘投手(32)が29日、キャンプ地の沖縄・浦添で自主トレーニングを行い、ブルペンで捕手を立たせて15球を投げた。今年からローリングス社のグラブのウェブ(網)部分に故郷の愛知・田原(たはら)市の市章をデザイン。個人の目標として「3年連続7度目の開幕投手」「規定投球回到達」「2桁勝利」を掲げた。
浦添の心地よい風を受け、腕を振った。小川がブルペン入り。キャンプイン3日前に「調整の感じで入りました。順調です」と充実した表情を浮かべた。
故郷の市章がデザインされた小川のグラブ地元の期待を背負う。今年からローリングス社のグラブのウェブに出身地の愛知・田原市の市章を刻んだ。渥美半島、三河湾をイメージしたデザインで昨年末、同市の山下市長が同社の担当者と話し合い、世界で唯一となるコラボグラブを作製。帰省した際にサプライズでプレゼントされたものだ。
もちろん、公式戦でも使用可能。「帰るといつも温かく出迎えてくれますし、活躍を楽しみにしてくれている。長く1軍で戦えるように、というのはみんなが思ってくれていると思う。地元の人も喜ぶし、期待を背負ってそれに応えたい」と結果で恩返しする覚悟だ。
故郷に錦を飾るためにも、目標に向けて己を鍛える。個人としては「3年連続7度目の開幕投手」「規定投球回(143回)到達」「2桁勝利」を掲げ、通算100勝にも残り8勝と迫る。チームとしての目標は「球団初のリーグ3連覇」と「日本一奪還」。エースとして、選手会長として、田原市の顔として、達成して地元を盛り上げる。
昨年末に帰省した際は兄と田原市内の温泉に約2時間入り、リフレッシュ。英気を養った。2月1日から濃密な1カ月を過ごし、万全の準備を整える。
★田原(たはら)市 愛知県南端部に位置し、渥美半島の大部分を占める。面積191・11平方キロ、人口約6万人。平安時代に熊野修験者たちが当所に流入し、紀伊国の名にちなんで命名したものが地名の由来とされている。主な出身者にお笑い芸人の大久保佳代子(オアシズ)、金田哲(はんにゃ)。小川は同市のふるさと大使を務める。
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