選抜大会の出場が決まった慶応・清原(前列中央)は仲間と喜びを爆発させた(撮影・荒木孝雄) 清原が甲子園に帰ってくる。第95回選抜高校野球大会(3月18日から14日間、甲子園)の出場校を決める選考委員会が27日、大阪市内で開かれ、出場36校が決定した。昨秋の関東大会で4強入りした慶応(神奈川)が、5年ぶり10度目の出場を決めた。西武、巨人などで活躍した清原和博氏(55)の次男、勝児内野手(1年)は親子二代の甲子園出場に目を輝かせ、聖地での活躍を誓った。今大会は記念大会のため例年より4校多い36校が出場。組み合わせ抽選会は3月10日に行われる。
1985年、選抜大会の1回戦(対浜松商)で本塁打を放つPL学園の清原和博。甲子園を沸かせたスラッガーだった甲子園のスコアボードに、偉大な打者のDNAを引き継ぐ『清原』の文字が38年ぶりに刻まれる。高校球界の史上最強打者を父に持つ慶応・清原勝児は、甲子園出場決定後にチームメートと右手でガッツポーズ。横浜市の学校で吉報を受け会心の笑みを浮かべた。
「素直にうれしいという気持ちが一番です。関東大会で(専大松戸の)平野君と対戦して、スイングスピードだったり、まだ足りないと実感した。改善しようと練習しています」
早速、夢の舞台に向けて宿敵の名を挙げた。昨秋の関東大会準決勝で敗れた専大松戸(千葉)の平野大地投手(2年)。今大会最速となる151キロ右腕の快速球を打ち返そうと、より一層の練習をみずからに課した。
父の和博氏はPL学園の4番として1983年夏から5季連続で甲子園に出場し、優勝と準優勝が2度ずつ。歴代1位の13本塁打(春4、夏9)を放った。豪快なアーチだけでなく、春夏通じて打率・440(91打数40安打)で29打点。息子は父の背中を追って甲子園を目指し、負けずに秋季神奈川大会(準優勝)と関東大会(4強)で快音を発した。
この記事をシェアする