前日練習で大阪城公園内を走る佐藤。涙を流した昨年からの成長を見せる(撮影・渡辺大樹) 「第42回大阪国際女子マラソン」(サンケイスポーツなど主催、奥村組協賛)が29日、大阪・ヤンマーフィールド長居発着で行われる。2年連続で出場の佐藤早也伽(28)=積水化学=は28日、大阪城公園周辺などで調整。野口英盛監督(42)は、出場権を持つ2024年パリ五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」(10月15日、東京都内)に向けて、自ら仕掛けるレース展開を熱望した。
まだ日が昇らない午前6時。佐藤は大阪城公園周辺で最終調整に臨んだ。取材には応じず、すでに〝本番モード〟。2年連続で挑む浪速路へ、静かに闘志を燃やした。
27日に行われた記者会見では「今までのマラソン練習してきたなかで、一番練習ができたと思う」と手応えを口にした佐藤。その理由を、野口監督は「言っていたメニューをすごく集中してできたところに、彼女は手応えを感じているのかな」と説明した。
昨年大会では左足首に不安を抱えたこともあり、2時間24分47秒で6位。悔しさから、レース後は涙が止まらなかった。苦い経験から始まった2022年だったが、9月にはベルリンマラソンに出場。自身初の海外マラソン挑戦で、自己ベストを1分以上更新する2時間22分13秒をマークした。野口監督が「ベルリンで自己記録が出たというのは彼女がまたすごく強くなりたいとか、上を目指したいと思えるキッカケになったレースだった」と振り返るように、ターニングポイントになった。
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