「第42回大阪国際女子マラソン」(サンケイスポーツなど主催、奥村組協賛)が29日、大阪・ヤンマーフィールド長居発着で行われる。カンテレの中継で解説を務める高橋尚子さん(50)が28日までに取材に応じ、レースの展望を語った。
2000年シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋さんが、レースを中継するカンテレの解説で今年も大会に参加する。01年のベルリンで女子では初めて2時間20分の壁を破った元世界記録保持者が注目するのは、やはり安藤友香(ワコール)、佐藤早也伽(積水化学)、上杉真穂(スターツ)の日本勢3強だ。
「ここ数年で日本の女子は選手層が厚くなった。今は春を迎えて花が咲く瞬間のとき。まず新谷さんが花を咲かせて、みんな刺激を受けたと思う。3人には期待したいですね」
今月15日のヒューストン・マラソンで新谷仁美が日本歴代2位の2時間19分24秒で優勝した。次に花を咲かせるのは誰か-。「27日の記者会見では安藤さん、上杉さんの表情、自信に満ちた声の張りが印象に残った。しっかり練習ができた証拠だと思う。おっとりタイプの佐藤さんも実はすごく負けず嫌いですからね」。今回は3年ぶりに海外勢も参戦。今後も見据えて、注文もつけた。
「今、世界は2時間14、15分台。19分台や日本記録にこだわらず、もっと上を目指していってほしい。流れを読み、いかに自分で動き、レースの流れをつくるか。そこに挑むことを大切にしてほしい」。真の強者の誕生をレジェンドは待っている。(臼杵孝志)
★上杉「楽しみです」 今大会のテーマに「チャレンジ」を掲げる上杉真穂(スターツ)は約1時間、体を動かした。コンディションを「元気です。いつも通りです」と最終確認。大会当日に向けて「楽しみです」と胸を躍らせた。すでに出場権を獲得しているMGCに向けて「とても大切な一歩」と位置付けた大阪国際。パリ五輪代表選考会で争うライバルたちとの激しい競り合いに挑む。
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