卓球の全日本選手権第5日は27日、東京体育館で行われ、シングルスの女子で2連覇を目指した伊藤美誠(22)=スターツ=がベスト16による6回戦で横井咲桜(大阪・四天王寺高3年)に1―4で敗れる波乱があった。早田ひな(22)=日本生命=はジュニアの部を制した14歳の張本美和(木下アカデミー)を4―1で退けた。男子は5大会ぶりの頂点を目指す張本智和(19)=IMG=らが準々決勝に進出した。
2年連続の2冠を目指した伊藤が、女子シングルス6回戦で敗退。「相手にやられっぱなしだった」と悔し涙を流した。
一昨年の高校総体で3冠の18歳、横井に3ゲームを連取された。第4ゲームは意地を見せて取り返したが、第5ゲームは終盤に力つきた。
女子シングルス6回戦で敗れた伊藤美誠=東京体育館「タイミングが合わない部分があって、ミスがたくさん出た」。シングルスは前日の4回戦からの登場で「ここが痛い、あそこが痛いという状態で(大会に)入ってしまい、痛み止めを飲んでいた」。痛めた部位や詳細は示さなかったが、体の不調も明かした。
パリ五輪の選考ポイントは16強の10点(優勝60点)にとどまった。大会後に現在のランキング2位から陥落する可能性が高い。それでもまだ、早田と組んで5連覇を目指すダブルスが残っている。「たくさん寝て明日頑張ります」と、気を取り直そうとした。(只木信昭)
♥伊藤を下した横井咲桜 「正直、自分が一番驚いている。本当にうれしい気持ちでいっぱい。(喜びの大きさは)過去一かもしれない。我慢の勝負だと思ったので、最後まで我慢して我慢して勝てたのがよかった」
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