WBC日本代表に決定した阪神・湯浅京己。覚悟を持って背番号「22」を選んだ(撮影・甘利慈) 野球日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(61)は26日、東京都内で3月の「カーネクスト 2023 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC) 東京プール」に出場する残り18選手を発表し、6日に先行発表した12選手を含め全30選手が決定した。〝史上最強の侍〟に名を連ねた阪神・湯浅京己投手(23)は西宮市内の球団施設で会見し、藤川球児氏(42)=現阪神球団本部付SA=が侍と阪神で背負った背番号「22」を受け継ぐ覚悟を語った。
自ら選択した「22」が、覚悟そのものだった。侍ジャパンのメンバーに正式決定した湯浅は、キリッとした目つきで武者震いした。かつて日の丸をまとった藤川球児氏と同じ番号をあえて選び、魂を込めたボールを投げ込んでいく。
「(22番は)過去のWBCの大会で投手では球児さんがつけてらっしゃった。リリーフをやっているからには追いつき、超えていかなければならない背中だと思っているので、自分の覚悟の意味を含めて22番を選ばせていただいた」
記憶の中に、小さい頃に憧れていた〝背中〟があった。小学生時に東京ドームで侍ジャパンの試合を観戦。「あまり試合自体は覚えていない」と話すが、その当時、日本の「22」を背負っていた藤川氏の姿だけは脳裏に焼き付いている。虎が誇るレジェンドは、2006年から2大会連続出場。09年の第2回WBCでは同番号を背負い、世界一2連覇をつかんだ。
11月に出場した強化試合で、湯浅は虎と同じ「65」を背負ったが、本大会は「22」で臨む。偉大な先輩の番号を受け継ぐ重圧は大きいが、それに押しつぶされるようでは、世界で戦うことはできない。「上を目指すからには、それくらいの覚悟(が必要)というか。そういう世界の大会ですし、やっぱり(球児さんは)目標でもあるので」と語気を強めた。自らを奮い立たせる意味でも、数ある候補から選んだ。
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