ピッチサイドぎりぎりまで出て選手に指示を送る黒田監督 J2町田は27日、宮崎市内で行ったJ1鹿島との練習試合(45分×4)に3-0で勝利。青森山田高を率いて全国高校選手権を3度制し、今季からJリーグで指揮を執る黒田剛監督(52)は「この試合のテーマは『やり切る』。選手はそれを実践してくれた」と満足げな表情を浮かべた。
キャンプ中、J1勢との練習試合は4戦負けなし。この日も鹿島相手に球際で競り勝ち主導権を握ると、粘り強い守備で無失点に封じた。青森山田高で多用した〝伝家の宝刀〟ロングスローも披露。相手FKの場面ではピッチ際に出て、壁の作り方などを指示した。「やられる前にどれだけ細かいところに注意を払えるかが勝負」と、一発勝負のトーナメントを勝ち上がってきた勝負師の顔をのぞかせる。
選手の行動にも変化が出てきた。「最初はこっちが気合を入れたときもほとんど無反応だった。それが今は声が出るようになってきて、ちょっと高体連チックになってきた」。昨季J2で15位に沈んだ町田が、新監督の下でJ1昇格を狙う。(山下幸志朗)
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