子供服の「ミキハウス」を製造・販売する三起商行、木村晧一社長 今年もミキハウス(三起商行)、木村晧一社長(77)から鮮やかな赤をバックにした「ミキハウス」の年賀状が届いた。ユニークなデザインは毎年、女性社員のアイデアだという。色調の鮮やかさに満足しておられる木村氏の顔が目に浮かぶ。
私と木村氏との交流は既に30年以上に及ぶ。故人となられているが患者であった広告代理店アップルのオーナー、山本正氏の紹介によるものであった。その縁で長い長いお付き合いをいただいているが、木村氏といえば、私が知り合う以前から多岐にわたるスポーツ選手の支援で知られていた。
オリンピックに関してはシドニーに始まりアテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロそして2021年の東京に至るまで、多くの代表選手を輩出している。それも、木村氏の言葉を借りると「全て丸抱え」だ。特に世間であまり光の当たらない地味なスポーツや実力があるのに機会に恵まれない選手にも、求められれば援助の手を惜しみなく差し伸べておられるのが感服に値する。
木村氏は3歳の時にポリオ(小児麻痺)にかかり、小学生の時は車椅子生活だった。中学時代から自分で歩くことを決意し、麻痺した右足に筋肉をつけるためリハビリ的に毎朝3時に起床し新聞配達のアルバイトを3年続けた。そして、自立歩行が可能なまでにこぎつけたという。この実体験がマイナースポーツ支援につながるのだろう。
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