初場所の落合協会は「幕下15枚目以内の全勝力士は十両昇進の対象」とした上で、「ただし番付編成の都合による」としている。平成18年夏場所では落合と同じ幕下15枚目格付け出しでデビューした下田(追手風部屋)が7戦全勝優勝しながら、昇進は見送られた。十両から転落する力士数と幕下上位で勝ち越した力士数の兼ね合いで、当時の北の湖理事長(元横綱)は「15枚目」と「15枚目格」の扱いは違うとした。
この日、番付を編成した審判部の親方の一人は「人数の昇降もスムーズにいき、反対意見もなかった。こうした『番付運』は(落合が)持っている運でもある」と明かした。怪物は産声を上げたばかり。宮城野親方は「左四つの型を自分のものにして、型に入った瞬間、会場から拍手が湧くような関取になってほしい」と夢を託した。その願いは、早々にかなうかもしれない。(奥村展也)
▼落合(おちあい) 本名・落合哲也。平成15(2003)年8月22日生まれ、19歳。鳥取・倉吉市出身。鳥取城北高2年の令和2年から2年連続で高校横綱。4年に全日本実業団選手権を制し、同年に宮城野部屋へ入門した。15枚目格付け出しで今年初場所初土俵。得意は突き、押し、左四つ、寄り。179センチ、156キロ。
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