新十両昇進を決め、記者会見する落合(左)と師匠の宮城野親方=25日、東京都墨田区の宮城野部屋(日本相撲協会提供) 大相撲初場所で幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏み、7戦全勝優勝を飾った落合(19)=宮城野部屋=が25日、3月の春場所(12日初日、エディオンアリーナ大阪)での新十両昇進を決めた。所要1場所での昇進は史上初の快挙。日本相撲協会が同日開いた番付編成会議で発表された。元横綱白鵬で師匠の宮城野親方(37)は28日の引退相撲を前に、念願だったまげ姿で弟子と会見に臨み喜色満面だった。
名実ともに「令和の怪物」が誕生した。落合が所要1場所で関取といわれる新十両へ昇進。史上初、最速での快挙を遂げた。東京・墨田区の宮城野部屋で師匠の宮城野親方とオンライン会見に臨み、堂々と言い切った。
新十両会見を行った落合と宮城野親方=25日、宮城野部屋「すごく光栄なこと。幕内で優勝して師匠を泣かせたい。相撲を始めたときから横綱になりたいと思い続けてきた。いつかその夢をかなえたい」
断髪式を28日に控え、悲願だったまげ姿で会見に同席した師匠は「(昇進は)ほぼないと思っていた。まさか、まさかで。これ以上のプレゼントはない。落合に感謝している」と語った。しこ名は当面、本名で通すという。
落合は鳥取城北高時代に2度の「高校横綱」に輝き、昨年9月の全日本実業団選手権も制した。高校卒業後、負傷した肩の完治を待って史上最多の優勝45度を誇る師匠のもとへ弟子入りした。
令和4年7月に部屋を継承した親方にとって、初の関取誕生となり「これからが大変と伝えた。期待や世間の目、いろいろのしかかってくる」と手綱を締める。ざんばら髪にも満たない短髪の落合は「師匠のようにスピード、力、柔軟性を持った力士を目指したい」と口元を引き締めた。
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