大谷はエンゼルスに残るのか、それとも移籍するのか-。来オフに最も注目を集めるFA選手になることは間違いない。モレノオーナーが引き続きエンゼルスを保有することが、大谷の去就にどう影響するのかは、現状では見当がつかない。
焦点はモレノ氏が、補強に積極的に資金を投入する意思があるのか、どうか。大谷との再契約のためにメジャー史上初めて総額5億ドル(650億円)レベルといわれる大型契約を提示できたとしても、それは大谷が望むチーム強化を資金面で苦しくさせてしまう、というジレンマがある。
レンドンは年俸3857万ドル(約50億円)を2026年まで、トラウトは年俸3712万ドル(約48億4000万円)が30年まで続く。大谷が1年4000万ドル(約52億円)の年俸を得るとすれば、予算を圧迫し、エース級の先発投手やクローザーの補強には資金不足に陥ってしまう。
ちなみに来年、ぜいたく税の基準となるチーム総年俸は2億3700万ドル(約309億円)。この基準額内で編成をするのか、それともメッツのようにぜいたく税を払ってでも高額な一流選手を集める考えがあるのか。
モレノ氏が勝利を目指す本気度、つまり補強資金を大谷以外にも、どれだけつぎ込むことができるのか。それが二刀流の去就と密接につながっている。(大リーグ担当・山田結軌)
この記事をシェアする