1月上旬、長崎で行った合同自主トレでソフトバンク・和田毅(右)から指導を受ける阪神・大竹耕太郎(撮影・渋井君夫) 阪神・大竹耕太郎投手(27)が24日、甲子園の室内練習場でトレーニングを行った。春季キャンプは1軍(沖縄・宜野座)スタート。自主トレをともに行ったソフトバンク・和田毅投手(41)から学んだ姿勢で「戦場に行くような感覚で野球をする」と覚悟を口にした。
新たな〝戦場〟で活躍する。現役ドラフトで阪神に加わった大竹が、古巣の大先輩の言葉を胸に強い覚悟を口にした。
「和田さんは頭脳派のイメージがあるかもしれないけれど『気持ちがないと技術も伴わない』とすごく言われる。戦場に行くような感覚で野球をするというのがある。僕はここ最近、優しくなりすぎていたかなと思う。腹を据えて投げていきたい」
ソフトバンクではルーキーイヤーの2018年から3年で計10勝を挙げたが、昨季は1軍で2試合しか登板できず、勝ち星からは2シーズン遠ざかる。新天地で変わらなければいけない6年目の今季、早大とソフトバンクの先輩の和田に初めて願い出て、長崎でともに自主トレを行った。
「内容もきつかったし量も増やしたし、自信をもってキャンプにいける」。日米通算155勝の左腕から技術や考え方の面で多くのアドバイスを授かった。中でも心に響いたのが「技術うんぬんより、やっぱり気持ちが一番(大事)」という言葉。自分に足りないものを気づかされた。
「1軍で投げてこそ野球選手。1年間、1軍にいて投げる。そうすれば2桁もおのずと勝てる。エネルギー切れすることなく、1年間主戦として投げていきたい」
手薄な左の先発候補と見込まれての虎からの〝指名〟。「1月から(ブルペンで)球数も投げてきた。キャンプの入りから、自分のいいところはアピールしたい」。2月1日からフルスロットル。まずは生きるか死ぬかのチーム内のサバイバルを制し、必ず、Vへの戦力となる。(上阪正人)
■大竹 耕太郎(おおたけ・こうたろう) 1995(平成7)年6月29日生まれ、27歳。熊本市出身。済々黌高時代は2年夏、3年春に甲子園出場(いずれも3回戦敗退)。早大に進学し、2018年育成D4位でソフトバンク入団。7月に支配下。昨季は2試合に登板し、0勝2敗、防御率6・43。通算35試合、10勝9敗、防御率4・07。年俸2000万円。184センチ、87キロ。左投げ左打ち。
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