ドイツの有力誌シュピーゲル電子版は24日、ショルツ首相がロシアの侵攻を受けるウクライナへのドイツ製主力戦車レオパルト2の供与を決めたと報じた。ポーランドなど保有国による供与も認める。米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版によると、米国も呼応して米軍の主力戦車エーブラムスを供与する方向に傾いている。
ロシア軍は今春に大規模攻撃を計画しているとされ、ウクライナは防衛力強化の切り札として欧米の戦車に期待を寄せている。ロシアの反発は必至だ。強力な火力を持つ兵器の提供が進めば、ウクライナ東部や南部での地上戦が激化しそうだ。
戦車供与を巡っては、ポーランドやフィンランドが自国所有のレオパルト2の提供を表明したが、製造国ドイツの承認が必要で、判断が注目されていた。シュピーゲルによると、ショルツ氏は米国など同盟国と歩調を合わせた供与にこだわっていた。
米国防総省はウクライナ軍がエーブラムスを維持管理するのは困難だとして提供に消極姿勢を示していたが、ドイツと足並みをそろえるために方針転換したとみられる。ホワイトハウスと国務省が前向きだという。(共同)
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