「元気出していこうぜ」。寒空から晴れ間が差し込んだ新天地で〝熱男〟の声が響き渡った。ソフトバンクから加入した巨人・松田宣浩内野手(39)が24日、移籍後初めて訪れた川崎市のジャイアンツ球場で自主トレを公開。「とにかく一生懸命、野球をするのが一番。熱男旋風を巻き起こしたい」とプロ18年目の決意を示した。
本塁打パフォーマンスでおなじみの「熱男」の愛称で親しまれるベテランは、ソフトバンクでの17年間で7度の日本一を経験。「ジャイアンツが勝った。そこで熱男がなぜか活躍している。それが熱男旋風」と青写真を描いた。
早速、新たな風を吹き込んだ。ウオーミングアップを終えると、D1位・浅野(高松商高)らが励む新人合同自主トレに飛び入り参加し、ノックや打撃練習を行った。「若くて活気がある」と親心を見せながらも、誰よりも大きな声で盛り上げた。
通算301本塁打を誇るが、昨年は本塁打なし。長打力復活を掲げ、オフは体重3キロ増の89キロまでパワーアップした。5月に40歳を迎える。「チームが勝つために何でも言われた通りにやる」と本職の三塁に加え、外野も視野に入れる。
春季キャンプは調整を一任されるS(スペシャル)班として1軍スタートするが、「自分も(生き残りの)勝負の中に入っている。元気を出して、少し浮いてやろうかな」と松田。〝巨人の熱男〟が、3年ぶりのリーグ優勝へチームを上昇気流に乗せる。(樋口航)
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