WBCの日本代表に内定している湯浅。会談した侍・栗山監督と阪神・岡田監督も期待を寄せた 侍のクローザーへ突っ走れ! 野球日本代表の栗山英樹監督(61)が23日、兵庫・西宮市の阪神球団事務所を訪れ、岡田彰布監督(65)と会談。3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への協力を要請した。日本代表に内定している湯浅京己投手(23)は日本代表の守護神になれる能力があると期待をかけた。
湯浅が侍ジャパンの守護神へ駆け上がれば、世界一をつかめる-。甲子園に隣接する球団事務所を訪れた侍・栗山監督と虎・岡田監督の会談は約30分におよんだ。虎将は「大変な職務やから頑張ってくれ」と激励。侍の指揮官は「思い切ってやりなさい、と受け止めてもらった」と協力に感謝した。阪神からは2選手が代表に内定。栗山監督は右腕・湯浅への熱い思いを語った。
「何かきっかけを作らせてあげたいですね。それでうまくいって、一気に日本の抑えっぽいところにパーッて走っていくみたいな。そういうきっかけにしてくれたら、チームも勝つし、僕としてもうれしいし、ファンの人も喜ぶし」
独立リーグ出身の湯浅は4年目の昨季、初めて1軍に定着した。150キロ台後半の直球と落差のあるフォークを操り、主にセットアッパーで59試合に登板し、2勝3敗43ホールド、防御率1・09。最優秀中継ぎ投手に輝いたが、プロでの実績はわずか1年だ。
それでも栗山監督は「空振りを取れる特殊球(フォーク)を持っている投手は必要」とほれ込んだ。大舞台でも実力を発揮できると確信したのは、マウンドから伝わってくる気迫だった。
「苦労してきた選手っていうのはすごく魂を感じる。本当に苦労してここに駆け上がってきたなと。そういうのはシーズン中も感じました」
今回の日本代表の投手陣をみると、先発要員には大谷(エンゼルス)、ダルビッシュ(パドレス)ら大リーグ組を筆頭に、佐々木朗(ロッテ)、山本(オリックス)ら超一流がズラリ。抑え候補では栗林(広島)、松井(楽天)が内定した。過去の実績から考えても、湯浅は2月中旬からの日本代表合宿(宮崎)でアピールすることがWBC本戦のマウンドに立つための絶対条件だろう。
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