ヤクルト・清水昇投手(26)が「指力(しりょく)」強化で球質を向上させ、守護神へ上り詰める。
「球速も上がると思うし、球速以上のボールが投げられると思う。全力で取り組ませてもらっています」と、昨年12月に始めたトレーニングについて右腕が明かした。重い砂が入った「サンドボール」という球を人さし指と中指で挟んだり、米びつに手を入れて米を握っては離してを繰り返したり、指先の力を強化するメニューに励んでいるという。
過去に元ソフトバンク監督の工藤公康氏が在任中にキャンプでチームに導入したことも。清水は「(球の)食い付きが違う。今までなら抜けていた部分も、縫い目に指がちゃんとくっついている感覚」と、特に直球で効果を実感している。
昨季まで抑えを務めたマクガフが抜け、今季その座は白紙。3年連続50試合以上に登板し、史上最速で通算100ホールドに到達した右腕は、クローザー襲名にも意欲を燃やす。
昨年末の契約更改時には「そこ(抑え)を目指したい気持ちは絶対にある。日本一になった(2021年の)最後のマウンドに立っていたのはマクガフだったので、僕もそのマウンドに立ちたい」。新外国人ケラや実績十分の石山らとの争いへ、鍛え上げた指先で守護神の座をつかむ。(箭内桃子)
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