どこの釣り場も釣果が落ちる厳寒期。当然、枚数は期待できない。ならば、型物を釣って満足感を味わいたい。そこで出掛けたのが、埼玉県羽生市にある管理釣り場『椎の木湖』。何しろ釣れるヘラブナは平均して1枚1キロなのだ。
★概況 『椎の木湖』は、釣り座数416席の大型管理釣り場。型の良さが自慢で、昨年も2828グラムを筆頭に2000グラム以上が多数釣れている。今期10トン強も放流済み。最大の特徴は釣り座に設置された自動計量器。その場で1枚の重さを確認できる。その日の最大重量も表示され、釣る度に前の重量を更新したかがわかる。
★ポイント 4本の桟橋があり、水深は2・5~5・8メートル。いずれのポイントでも釣れており、釣り方に合わせて選択する。当日の風向きも考慮して入ること。
★釣り方 宙、底どちらも釣れている。宙釣りは12~16尺で、竿いっぱいのチョウチン釣り。底釣りは、段差の底釣りに実績が高い。餌はいずれもバラケにウドン(力玉や感嘆など)のセット。
★実釣 今月2回釣行し、いずれも納得の20枚。この日が3回目だが、21日間続いた晴天から一転。前夜に小雨が降り、朝から曇り空。
3号桟橋の東向きに入った。水深は4・8メートル。15尺竿で段差の底釣り。餌はバラケに感嘆のセットで午前7時にスタート。バラケを親指の先ほどに付けて打つ。トップの先端2節まで深なじみをしたところで、穂先を上げて縦に誘いをかける。30分後。バラケが落ち、食わせ餌だけの状態で再び誘いをかける。直後、チクッと鋭く半節のアタリ。ビシッ。会心の合わせで竿が止まった。右腕に伝わる重量感。魚は微動だにしない。すぐさま左手を添えて耐える。ゴクンゴクン。抵抗する様がストレートに伝わる。腕を目いっぱいに伸ばし、玉網に取り込んだのは40センチ超。待望の1枚を計量器に乗せると1090グラム。10分後。バラケ餌が落ち、餌落ち目盛りが水面上に出たところでチクッと入ってヒット。肉厚で丸々とした魚体で1320グラム。
「やっと釣れたけど980グラムだ」と右隣で嘆いているのは、同行した元ヤクルトスワローズの松岡弘さん(75)。その後1240グラムを釣ると笑顔で魚を手にしてくれた。
しかし後が続かない。出たアタリに合わせてもスレやバラシが目立つ。
11時過ぎ雨が降り出すと突然アタリが出始めた。わずか30分で5枚ヒット。サワリも連続。だが1時間ほどで雨が上がると再びアタリが遠くなる。それでも、わずかなアタリを確実に捉え、午後2時までに13枚(13キロ700グラム)で納竿。
2号桟橋中央にいた友人は段差の底釣りで午前中は1枚。雨が降り出すと同時に釣れ始まり、11時から2時までの3時間で20枚を釣った。この日のトップは5号桟橋の宙釣りで30枚(32・48キロ)。枚数こそ伸び悩んだが、型がいいだけに満足度は高い。(APC・小澤浩)
★この日の餌★ 【バラケ】「粒戦」50cc、「とろスイミー」50cc、「セットガン」100cc、水200cc、「段底」200cc、「セット専用バラケ」100cc【食わせ】「感嘆」
◎ガイド◎ <案内>『クラブハウス』電話048・565・4133<交通>東武伊勢崎線・羽生駅下車。タクシー利用。マイカーは東北自動車道・羽生ICを下り約5分<料金>1日3000円。時間は午前6時30分から午後3時まで。
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