日本サッカー協会は17日、日本代表の新たなコーチに名波浩氏(50)と前田遼一氏(41)が就任すると発表した。W杯カタール大会で16強入りし、次回W杯へ向けて引き続き指揮を執る森保一監督(54)の意向を反映した人選となった。新体制が整った「第2次森保ジャパン」は3月23日に東京・国立競技場でW杯後初戦となるキリンチャレンジ杯(対戦相手未定)に臨む。
新たな顔ぶれが決まった。この日、日本サッカー協会では代表チームの強化を担当する技術委員会が開催され、森保監督を補佐する新コーチに名波氏と前田氏の2人が承認された。
反町委員長は「名波コーチは現場経験が豊富で日本の今後に大きな影響を及ぼしてくれる期待値が高い。前田コーチは選手に近い目線でいろんなことを発することができる」と期待。人選は「森保監督の意向だった」と強調した。これまで攻撃面の参謀として監督を支えた横内昭展コーチはJ2磐田で指揮を執るため、W杯カタール大会で退任。引き続き森保監督が指揮する日本代表にとって、コーチ選定はポイントの一つだった。
昨年12月の続投会見で森保監督は次回の2026年W杯に向けて「これまで通りで通用すると思っていない」と断言。カタール大会で歴史的勝利を挙げたドイツ戦、スペイン戦は相手にボールを保持される時間が長かった。その課題を踏まえ「ボールを保持しながら、アタッキングサード(敵陣の深い場所)でシュートチャンスをものにすることにたけている元選手のコーチを選びたい」と第2次体制へ意欲を示していた。
前田遼一氏新任の2人は現役時代に日本代表でプレー。参謀となる名波氏は1998年W杯で日本の10番を背負って中盤でタクトを振り、イタリア1部リーグでもプレー。磐田と松本で監督経験がある。ストライカーの前田氏は国際Aマッチ10得点。磐田時代の09、10年に2年連続でJ1得点王に輝き、昨年は磐田のユースチームを率いていた。
反町委員長は「(経験を)うまく伝えてくれるのを楽しみにしている」と期待。W杯8強以上の「新しい景色」を見るため、スクラムを組む。
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