〝成人〟を自ら勝利で祝福! 将棋の藤井聡太王将(20)=棋聖など5冠=が8、9日、静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で指された第72期王将戦七番勝負第1局で後手の羽生善治九段(52)を91手で下し、初防衛へ好発進した。年明け初の公式戦でタイトル通算100期を目指すレジェンドの挑戦を受けた20歳は、今年度の防衛戦で4シリーズぶりに白星発進。羽生九段以来となる全冠制覇を視野に、くしくも「成人の日」に幸先の良い〝門出〟だ。
敗れた羽生九段は藤井王将との一戦を「一手一手深い読みの裏付けで指されているんだなと感じた」と振り返った。序盤には後手で「一手損角換わり」の意表を突く作戦をぶつけた。「作戦の1つとしてまだ可能性があると思ってやってみようと思った」と明かした。
タイトル戦は2020年の竜王戦以来約2年ぶり。「細かいところをもう少し掘り下げて考える必要があると感じた。時間の使い方も課題。気持ちを切り替えて次の対局に集中していけたら」。前人未到の100期へ、巻き返しを期す。
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