■12月24日 ファン投票で選ばれた馬たちが競う有馬記念は、その年の最強馬決定戦として暮れの風物詩になっている。一年の掉尾(とうび)を飾る一戦は、世相を反映するともいわれる。それだけに多くのメディアはこの時期、競馬を知らなくても買える「世相馬券」「サイン馬券」をこぞって取り上げる。当欄もしかり。今年も世相に合う馬を探してみた。
まずは新語・流行語大賞の「村神様」。ファンからそう呼ばれた〝三〟冠王&日本選手最多〝56〟本塁打のプロ野球ヤクルト、村上宗隆から連想するのは3枠⑤⑥。もしくは彼の背番号と同じ枠連❺❺。どちらも想像以上に馬券が売れるかもしれない。
〝真の流行語大賞〟ともいわれる「ブラボー」も要チェック。それを叫んだ長友佑都がW杯カタール大会でつけた5番にはジェラルディーナが入った。それとも〝ブ〟レークアップ、〝ラ〟ストドラフト、〝ボ〟ルドグフーシュ&〝ボ〟ッケリーニの「ブラボー4頭」が波乱を演じるのか。
サッカーつながりなら、青にも注目。日本代表の愛称はサムライブルーで、16強を決めたスペイン戦の決勝ゴールは田中碧(あお)だから。青帽子の❹枠2頭も気になるが、馬名の意味が「青い帆」のヴェラアズールは外せない? 優勝国名が入ったアルゼンチン共和国杯を勝って臨むブレークアップも怪しい。
「今年の漢字」に選ばれたのは「戦」。年度代表馬を決める戦いと見るなら、ここを勝てば年度代表馬に選ばれそうなイクイノックスとタイトルホルダーか。なんと前者の名前と父の名前〝イク〟イノックス&キタ〝サ〟ンブラックに「イクサ」が隠れている! さて、あなたはどの「世相馬券」を選びますか。(鈴木学)