2021年7月、筆者がトレードの噂を聞いて取材していたとき。大竹耕に電話をかけた。結果的に阪神との「中谷と二保」のトレードだったが、大竹耕も「何かわかったら、教えてくださいね!」と話していた。飢えていた出場機会。初の現役ドラフトで、ひと花咲かせるチャンスが回ってきた。
千賀や甲斐拓らと同じく、育成から2桁の背番号をつかんだ。2018年育成D4位で早大から入団し、同年7月に支配下登録された。編成担当者から支配下の一報を聞いたグラウンド上で、うれしさのあまり、その場で涙を流した。「でも、そこで一緒に初先発(8月1日、西武戦、メットライフ)も聞いて、一瞬で(涙は)引っ込んだんですけどね」。1軍のマウンドに立つ喜びを知っている男。甲子園のマウンドにも、きっと感謝の思いを胸に立つだろう。(ソフトバンク担当・竹村岳)
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