県立の船橋高は今秋の千葉大会で16強入り。21世紀枠での選抜出場を狙う(船橋高野球部提供) 第95回選抜高校野球大会(2023年3月18日から14日間、甲子園)の21世紀枠最終候補9校が9日に発表される。今秋の千葉県大会で16強入りし、同県の推薦校に選出された船橋は、偏差値74の進学校。練習時間や環境が限られる中、文武両道を貫き〝戦国千葉〟で勝ち上がった。考える野球を信条とする船高ナインが取り組む3つの工夫を探った。(取材構成・武田千怜)
JR総武線東船橋駅を下車し、北口を出ると今夏の甲子園大会で1勝した市船橋にたどり着く。反対の南口に位置しているのが県立の船橋だ。
同じ駅を利用する両校。船橋の主将・渡辺祥大内野手(2年)は「切磋琢磨(せっさたくま)する関係です」。刺激を力に変え、エースの三上を中心に守備から流れをつくって、今秋の千葉大会で16強入り。「指導者と部員が野球を深く考え、工夫して練習に取り組んでいる」との理由で、千葉の21世紀枠推薦校に初めて選ばれた。
平日の練習時間は約2時間半。帰宅後、毎日1時間は机に向かう渡辺は「とにかく時間を効率的に使うことが大事」と語る。練習中の必需品はストップウオッチだ。シートノック中は、ただ打球をさばくだけでなく、打球処理が完結するまでの時間を計測。緊張感を持ち実戦を意識する。
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