「タイトル獲得」と目標を記した吉村。即戦力として期待がかかる ヤクルトの新入団選手発表会が6日、東京・港区の明治記念館で行われ、育成を含む6選手が決意表明した。最速153キロ右腕のドラフト1位・吉村貢司郎投手(24)=東芝=は「新人王」を目標として力強く掲げた。1年目から先発ローテーションの一角を務めることが期待されており、高津臣吾監督(54)は早くも来春キャンプでの1軍スタートに〝内定〟を出した。
新入団の6選手が決意表明。高津監督(後列左から3人目)、つば九郎(右端)とポーズを決めた(撮影・今野顕)希望に満ちた表情で第一歩を踏み出した。高津監督から手渡されたユニホームに袖を通し、吉村は、いよいよ始まるプロ野球人生の〝青写真〟を描いた。
「新人王が1年目は目標。いろいろな方々に夢や希望を与えられるような、球界を代表する投手になっていきたい」
新人王を獲得すれば球団の投手では小川泰弘以来。小川は創価大から入団1年目の2013年に16勝を挙げて最多勝と最高勝率に輝き、エースの階段を上った。
ライアンの愛称で親しまれる先輩に、吉村は「勝負強いなと思う。自分も独特な投げ方なので、全部勉強していきたい」と尊敬のまなざしを向ける。「振り子投法」と呼ばれる特徴的なフォームだけでなく、担当は斉藤スカウトで、趣味は自然豊かな場所をめぐるドライブと共通点が多い2人。吉村には〝ライアンロード〟を歩むことが期待される。
高津監督も熱視線を向ける。来春のキャンプでの1軍メンバー入りについて「今のところは、その予定」と早くも〝内定通知〟。先発ローテの確立はチームの課題でもあり「全体的にしっかりとまとまっていて制球に困ることなく、空振りを取れる変化球も多い。ユニホームを着て、動いている姿を早く見たい」と胸を高鳴らせた。
「プロ野球の世界は直球の強さが大事。投手である以上、(直球は)ロマンですし、追い求めていきたい」と、吉村は最速153キロのストレートをさらに磨いていく決意だ。球団初のリーグ3連覇へ、逸材が燕投手陣に加わる。(森祥太郎)
この記事をシェアする