ポスティングシステムによる米大リーグ移籍を目指している藤浪。メジャーでも力投を見せられるか 【サンディエゴ(米カリフォルニア州)5日(日本時間6日)=丹羽政善通信員】中日などで活躍したアロンゾ・パウエル氏(57)がWM会場で取材に応じ、ポスティングシステムにより米大リーグ移籍を目指す阪神・藤浪晋太郎投手(28)の活躍に太鼓判を押した。
アストロズなどで打撃コーチを務めた同氏は、2020、21年には古巣・中日で1軍打撃コーチなどを務めた。制球難の時期も知るが、印象に残るのは「右打者へのツーシーム」だと語り、「あれを打てる選手はいなかった。とにかく鋭い。こちら(米国)でも有効だろう」と断言した。大型契約を勝ち取ることは難しいとみられているが「活躍するポテンシャルは十分にある」とし、メジャー球団にとっては「ローリスク、ハイリターンだ」と〝推薦〟した。
中日に在籍していた1994年頃には「日本にメジャーで通用する選手はいますか?」と米国の取材で問われ、すかさず「野茂英雄とイチロー」と答えたという。「ともに活躍しただろ?」と微笑むパウエル氏の見立て通り、藤浪も羽ばたきたい。
ウインターミーティングに現れたパウエル氏。対戦相手として藤浪の長所も短所も目撃してきた(撮影・丹羽政善)★アロンゾ・パウエル 1987年にエクスポズで米大リーグデビューし、92年に来日して中日と契約。94年から外国人史上初となる3年連続首位打者に。96年には最多安打を獲得、ベストナインにも4度輝いた。98年に阪神移籍するも不振で8月に解雇。米帰国後の2001年に現役を引退して以降はマイナーで監督・コーチを経験。パドレスやアストロズの打撃コーチを務め、20年からは中日の1、2軍巡回打撃コーチに就任して21年は1軍打撃コーチを務めた。NPB通算710試合、打率・313、116本塁打、397打点。
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