PK戦の末、クロアチアに敗れ、涙を見せる南野拓実(右)と抱き起こす長友佑都=アルジャヌーブ競技場(撮影・蔵賢斗) サッカー・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でクロアチアにPK戦で敗れた日本代表は一夜明けた6日、ドーハの合宿地で、1番手で蹴りGKに阻まれたMF南野拓実(27)=モナコ=が心境を語った。
無念の敗退から1日が経った。涙はかわいたが、悔しさは晴れない。MF南野が口を開いた。
「自信はあったけど、結局、それでチームに迷惑をかけた。相手のGKをのせてしまった」
後半42分からピッチに立った。日本の背番号10を背負って戦った初めてのW杯は、一度も先発できずこの日を迎えた。PK戦に入る。森保監督がキッカーの立候補を促す。誰も手を挙げないまま5秒が経った。南野がその沈黙を破り、1番手に名乗りをあげた。
右寄りに蹴ったボールは、GKに阻まれた。思わずユニホームで顔を覆う。試合後、涙が止まらない南野に、森保監督は「PK、1番に蹴ってくれてありがとう。大変な役回りになったけど、嫌な顔一つせず、チームを支えてくれてありがとう」と声をかけた。
「絶対に4年後のW杯にリベンジしたい。絶対に選手としてレベルアップしてこの場に帰ってきたい」。自身への大きな失望を受け止め、前を向いた。このままでは終われないという決意を込め、欧州で研鑽を積む。
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