記者会見に臨んだ森保監督(左)と長友。大一番に向けて決意を語った(撮影・蔵賢斗) 日本は5日午後6時(日本時間6日午前0時)からドーハ近郊のアルワクラのアルジャヌーブ競技場で、目標に掲げる初の8強入りを懸けて前回準優勝の強豪クロアチアと対戦する。決勝トーナメント1回戦を目前に控えた4日、森保一監督(54)は記者会見で「ベスト16の壁を破る」と決意を口にした。過去3度挑戦して、いずれもはね返されてきた歴史を塗り変える。
歴史の扉をこの手でこじ開ける。日本初の8強入りへ、森保監督は引き締まった表情で決意を語った。
「非常に楽しみにしている。選手たちは、いい準備をしてくれている。タフで難しい試合になると思うが、選手には思い切って自分たちのプレーを発揮してほしい」
W杯優勝国のドイツ、スペインから「ドーハの奇跡」と呼ばれた大金星を挙げて1次リーグE組を1位で通過。決勝トーナメント1回戦の相手は前回準優勝のクロアチアに決まった。「非常に賢く戦える試合巧者だと思う。いろいろな流れに対応できる。我慢強さを持ち合わせて、試合をものにできるタフなチーム」と相手に敬意を表しながらも、「強い相手だからこそ燃えて戦える」と言い放った。
7大会連続7度目のW杯出場となる日本は2002、10、18年大会に1次リーグを突破したが、いずれも決勝トーナメント1回戦で敗退。森保監督はコーチとしてベンチ入りした前回ロシア大会でベルギー相手に「ロストフの14秒」と呼ばれる衝撃的な敗北を喫した。
一時2-0とリードしながら攻勢を強めてきた相手に追いつかれ、後半ロスタイムに高速カウンターを浴びて逆転負け。記者会見に同席したDF長友は「忘れたことはない。ふとした瞬間に最後のカウンターが頭をよぎる」と話す。森保監督は「あの経験があったからこそ、成果と課題を生かそうということで、チームづくりをしている」と言い、この4年間、相手がどんなに強くても防戦一方にならず、最後まで戦う姿勢を植え付けてきた。
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