甲子園署の一日警察署長を務め白バイにまたがる阪神・伊藤将司。ビシッと敬礼も(撮影・安部光翁) 甲子園での連勝と平和を守る!! 阪神・伊藤将司投手(26)が1日、甲子園警察署の一日署長を務め、昨季から続く自身の甲子園での連勝記録の更新を誓った。また、同日に兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3600万円増の年俸8000万円で更改。今季両リーグトップだった6完投から来季は2桁に伸ばし、リリーフ陣も守ってみせる。
甲子園駅前の広場にシャッター音と黄色い声が響き渡る。精かんな顔つきと、勇ましく敬礼する姿はまるで虎のポリスだ。警察官の制服をビシッと着こなした伊藤将は〝西宮の平和〟を守るため、自身の甲子園での連勝記録を伸ばしていくことを誓いに立てた。
「(甲子園は)ファンの方が一番多いですし、ホームグラウンドというのもある。そこで良い試合を見てもらいたいので(連勝記録を)継続していきたい」
午前中は甲子園警察署の一日署長として出席した「年末特別警戒発隊式」で訓示などを行い、職務を全うした。市民の安全を守る警察官を間近で目にし「頼もしく思う」と触発された左腕だが、自身もチームと本拠地を守る使命を背負う。
昨年9月1日の中日戦から甲子園では負けなしの10連勝中。1979-80年の小林繁と並ぶ球団歴代4位の記録をさらに伸ばすつもりだ。白バイにもまたがって笑顔を見せたが、そのまま白星街道を突き進んでいく。
午後には契約更改交渉に臨み、2年連続の大幅昇給となる3600万円アップの年俸8000万円でサイン。2年目の今季、先発ローテーションの一角として9勝5敗、防御率2・63と安定した成績を残したことが高く評価された。両リーグ最多の6完投と抜群のスタミナも証明してみせた。「2桁(勝利)と規定(投球回)は達成できていないので悔しいシーズンだった」と振り返ったが、埋め合わせはキッチリとするつもりでいる。
来季、目標に掲げるのは完投数のさらなる増加と2桁勝利、そして規定投球回のクリアだ。球界では2020年の中日・大野雄(10完投)、球団では1992年の仲田幸司(13完投)が直近で2桁完投を記録しているが、両者とも2桁勝利と規定イニングを達成している。伊藤将も「そこ(2桁完投)を意識すれば規定投球回数も達成できるんじゃないかな」と意気込んだ。完投数の増加はブルペンの負担を減らすことにもつながる。甲子園での連勝を守るだけじゃない。リリーフも守って、チームを勝たせる。
「チーム一丸となって〝アレ〟を目指して頑張ります」
虎の勝利と平和を守るため、伊藤将が立ち上がる。(織原祥平)
契約更改後、こだわりの眼鏡柄のスーツの裏地を披露する阪神・伊藤将司(撮影・松永渉平)★「裏地が眼鏡」お洒落スーツ 伊藤将はお洒落なカーキ色のスーツ姿で会見に登場した。〝勝負服〟のこだわりを聞かれ「裏地が眼鏡(柄)というところがポイントです」とニヤリ。眼鏡の模様が施されたスーツの内側を報道陣に披露し「眼鏡が好きなので」と説明した。契約交渉では眼鏡はかけず、コンタクトをして臨み「きょうはしっかりやりたいなと思って(眼鏡をかけなかった)」と話した。
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