前半 ドリブルで仕掛ける日本・久保建英(撮影・蔵賢斗) サッカー・ワールドカップ(W杯)1次リーグE組(1日、日本2-1スペイン)E組2位で最終節を迎えた日本代表は、1-1の後半6分にMF田中碧(24)=デュッセルドルフ=が勝ち越しゴールを決めて、スペインに逆転勝ち。同組首位で2大会連続の1次リーグ突破を決めた。前半のみで交代となったMF久保建英(21)は試合終了間際のベンチの様子を語った。
チーム一丸で勝利をつかんだ。ベンチで肩を組みながら試合終了を迎えた久保らは、歓喜の瞬間をピッチで迎えた11人の下へ駆け出した。
「1人しかいないですよね。みんなに『イエローもらうから静かにしてくれ』と言われていたけど、『まだ1枚ももらってないからいいんだよ』と言っていた」
後半ロスタイムから始まったベンチメンバーでの肩組みを提案したのは誰?という質問に久保はあえて、名前を出さずに答えた。「ああいう熱い選手がチームの雰囲気をよくしてくれた」と話した久保が指している選手はDF長友だろう。同点に追いつかれると、1次リーグ敗退に追い込まれるギリギリの状況でも、36歳のベテランが率先してチームを盛り上げた。
久保と長友はこの日はそろって前半のみで交代となった。「個人的には体も切れていた、このまま行こうと思っていた矢先の交代だった。自分ができることは味方を信じるだけだった」。久保にとっては初戦のドイツ戦に続いて45分のみのプレー。悔しさもあったが、残りの45分はピッチの11人とともにベンチから戦った。
「個人的なことを言うとすごく悔しかった。コンディションはいいので次にチャンスをもらえたことをチームメイトに感謝して、次のためにいい準備したい」
個人的な悔しさがありながらもそれは飲み込んで、チームのために一丸になれるのが、森保ジャパンの強みだ。
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