後半6分、田中碧のゴールを祝福する日本代表イレブン(撮影・蔵賢斗) サッカー・ワールドカップ(W杯)第12日(1日、ドーハ)日本(FIFAランク24位)はスペイン(同7位)に2-1で勝利した。1点を先行されながらも後半に逆転。本紙専属評論家の小島伸幸氏(56)と本田泰人氏(53)が無敵艦隊撃破の試合を分析した。
本田 「スペインからの勝利は簡単ではないと、当然ながら思っていたけど、粘り強く守って、速攻から結果を出してくれた」
小島 「森保監督は用意周到だったね。ドイツ戦とスペイン戦に懸けていた印象がある。相手の特徴を完全に消し、パスを回させてチャンスをうかがう。チーム全体が忍耐強く戦った」
本田 「3バックで戦い、中盤のスペースを埋める。パス回しが得意なスペインの持ち味を確実に消していた」
小島 「そこだよ。前からプレスにいくにしても、全員がタイミングを合わせていく。相手のセンターバックがボールを持っても我慢し、中盤にパスが出たら圧力をかける。ペドリ、ガビ、ブスケツのMF3人をかなり警戒し、途中からは何もさせなかった。120%の出来だったと思う」
本田 「MF伊東が守備面でもよかった。リスクを負いながらも体を張った守りで、MF堂安の同点ゴールを生んだ。いい判断だった。逆にMF鎌田が動きが悪く気になった。疲労もあるのかもしれない。MF久保を残して鎌田を下げてもよかった」
小島 「確かに伊東はよかった。2点目の起点にもなっていたし、サイドで守備も全うした。相手のパスの選択肢を減らしていた。交代出場の堂安、MF三笘も攻撃でかなりいいアクセントになった」
本田 「後方の選手だとDF谷口が頑張っていた。ビルドアップも正確だったし、あの舞台で堂々としていた」
小島 「やはりチーム全体で守備で共通意識を持っていたのが大きい。コスタリカ戦から切り替えて、全員が勝ちへの意識をしっかり持てていた。次はクロアチア戦。今度はベスト8への壁を破ってほしい」
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