勝利して決勝トーナメント進出を決め、喜ぶ日本イレブンと、肩を落とすスペインイレブン(撮影・村本聡) サッカー・ワールドカップ(W杯)1次リーグE組(1日、日本2-1スペイン、ドーハ)7大会連続7度目の出場となる国際連盟(FIFA)ランキング24位の日本は、同7位のスペインとハリファ国際競技場で対戦。前半に1点を先制されたが、後半3分に堂安、後半6分に田中がゴールを決め、一気に逆転した。そのまま2-1で勝利し、勝ち点を6に伸ばしてE組1位での通過を決めた。後半23分から右ウイングバック(WB)で奮闘したDF冨安健洋(24)=アーセナル=は、1次リーグで上げた金星2つからチームのさらなる可能性を感じ取ったことを語った。
右太もも痛から復帰したDF冨安がピッチに入り、谷口、吉田、そして板倉の横に陣取る。5バックの最奥、右WBでスペインを完封した。
「状況的に、出るなら右ウイングバックだなっていう想定はしていた」
センターバック3人がイエローカードをもらいながら奮闘するなか、抜群の守備力を示した。DFアルバ、FWファティと交代選手を投入してきたスペインの左サイドで突破を許さない。「後ろを信頼しているからこそ、サイドに(ボールが)入ったときにより(相手の)近くに行けた。プレミアリーグでやっているので、日常を出せた」と最高峰の舞台で戦っている自負をのぞかせた。
ドイツ戦の後半に続き、スペイン戦でも役割を全うし勝利の立役者に。日本が互角以上に戦った時間でピッチに立っているからこそ、チームへの手応えを語った。「90分全てではないかもしれないけど、自分たちを過小評価しすぎず戦うステップに入っていると思っている」。自信を持って壁を破るために、必要だと感じた試合への向かい方を続けた。
「ノックアウトステージになりますし、勝ちに行く、こちらからアクションを起こすことが、日本が次のステップに進むために必要なこと。それをこのタイミングでやるかどうかは監督が決めることですけど、(それができる)日本のクオリティーは示せたと思います」
積み重ねた2つの勝利を自信に変え、冨安が日本をさらに上へ押し上げる。
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