DeNA・大田泰示外野手(32)が2日、横浜市内の球団事務所で移籍後初の契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸5000万円でサインした。
「球団の方から、いろんなことに対して1年間よくやってくれたという言葉をいただいたので、僕自身うれしかったですし、来てよかったと強く思ったので、頑張ってすごく充実した一年だったなと思います」
日本ハムを〝ノンテンダー〟として自由契約となり、移籍1年目の今季は62試合に出場し打率・278、5本塁打、18打点をマーク。6月30日の阪神戦(横浜)では、本塁へ頭から滑り込む〝神走塁〟でサヨナラ勝ちを決めるなど、存在感を放った。「ノンテンダーという言葉もありますけど、現実を受け止めればクビと一緒。そこから再スタートして、勝ったときの喜びは少年の心に戻ったような、野球を本当に楽しめたのが振り返って思う。何歳になっても野球は楽しいなと感じました」と語った。
今季最終戦となった阪神とのクライマックスシリーズファーストステージの第3戦、2―3の九回1死満塁で代打・藤田が併殺打に倒れた場面。ベンチにいた大田は「一也さんが呼ばれて、頼むここで決めてくれという気持ちで背中を見ていた。『犠牲フライ打てよ』とか、ファンの方々はそういう目線で見るのも野球の楽しみだと思うけど、僕個人としては一也さんがいって最後ああいう形で仕方ないことだと。俺だったらとか、そういう気持ちは全然ないです」と当時を振り返った。
試合後、大田は藤田に連絡を入れた。その理由について「僕の率直な思いは、一言でいうと『ここで野球をやめてほしくないな』という思い。一也さんにはいろいろまだ勉強させていただきたいですし、代打の成績も、僕なんかよりも経験、心構え、勉強させてもらわないといけない。やっぱり、それでやめられるというのはちょっと寂しいなと思ったので」と明かした。
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