冒頭の公開部分で、冨安は全体メニューに合流。明るい表情で動いた(撮影・蔵賢斗) サッカー日本代表は12月1日午後10時(日本時間2日午前4時)からの1次リーグE組最終戦で強豪スペインと対戦する。2日前の29日にドーハで行った練習の冒頭の公開部分では、右太もも痛で別メニュー調整が続いていたDF冨安健洋(24)=アーセナル=が合流。中3日での3戦目でコンディションに不安が出ている選手もいる中、頼れる男が戻ってきた。
頼れる男が、大一番に間に合いそうだ。1次リーグ初戦・ドイツ戦で右太もも裏を痛めて別メニュー調整が続いていたDF冨安が、冒頭15分のみ公開されたこの日の練習では全体に合流。仲間とともにランニングやパス練習で軽快な動きを見せ、不安を払拭した。
「検査をして、悪くはなかった。あとは感覚のところ。問題ない」。コスタリカ戦前日の26日の取材対応ではこう話していた。ドイツ戦では後半開始からの冨安の投入で布陣を3バックへ変更。安定した守備で強敵の攻撃を抑え、劇的な逆転劇を呼んだ。しかし、激闘の代償で右太もも裏を負傷。コスタリカ戦の痛恨の敗戦は、ベンチで見つめた。
冨安は2018年9月、森保ジャパンの最初の活動から代表に参加。主将のDF吉田とセンターバック(CB)でコンビを長く組んできた。同じくドイツ戦で負傷した右サイドバック(SB)の主戦DF酒井はこの日もピッチに姿を見せず。冨安は所属するアーセナルで両SBでの出場もあり、そこでの起用もありそうだ。
スペイン戦では守備に追われる時間が長くなることが予想される。2試合連続フル出場の吉田、板倉の疲労も心配される中、CBとSBをこなせる冨安の復帰で、DFラインの選択肢は増える。
遠藤は本隊と離れ、室内でバイクをこぐなどして調整した(撮影・蔵賢斗)守備的MFで2戦とも先発した遠藤は右膝痛のため前日28日はホテルで療養、この日は練習場には来たが別メニュー調整。不安は多いが、冨安は「こういう短い大会はチーム力が大事。いい選手はたくさんいるので、チームとして勝てれば」と話していた。安定感抜群の守備で、再び〝ドーハの奇跡〟を呼び込む。(山下幸志朗)
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