プロボクシングWBO世界女子スーパーフライ級王座決定戦(東京・後楽園ホール)の調印式と前日計量が30日、東京・文京区の日本ボクシングコミッション事務局で行われた。前日本フライ級王者の昼田瑞希(26)=三迫=はリミットより400グラム軽い51・7キロ、前日本バンタム級王者の谷山佳菜子(35)=ワタナベ=はリミットの52・1キロでともに1回でクリアした。ともに初の世界戦で、5月に新王者となった小沢瑶生(37)=フュチュール=が、10月に現役を引退したため空位となった王座を争う。
アマチュア時代に全日本女子選手権で2階級制覇した昼田のトレードマークはど派手なピンクの髪色。「ピンクのベルトは私が取る運命だと思うので、必ず明日はゲットしたい。最強無敵な私を見せることができると思う」と自信満々だった。世界戦に向けたスパーリングは100ラウンド以上をこなし、4回戦の男子選手ともスパーリングを行うなど、谷山のパワーへの対策は万全だ。
27日に全日本選手権で優勝して現役を引退した東京五輪金メダルの入江聖奈(22)=日体大=とはアマチュア時代にライバルだった。「全日本選手権はユーチューブで知り合いの試合とか、入江選手の試合を見た。やっぱりレベルが高い。私はそこで2回優勝しているんだと思うと、少しだけ自信をもらえた。アマチュアでやってきたことを無駄にしないためにも、絶対に勝って強さを証明したい」とアマチュアエリートとしてのプライドを見せた。
入江の引退には「うらやましい。聖奈は本当にもっている。100点のボクシング人生だったと思う。本当に良い子で、ずっと謙虚。自分の思っている道をずっと突き進んで100点満点。幸せだなと思う」と自分もプロで100点のボクシング人生を目指すと誓った。
プロ4戦目で世界王者になれば、WBCライトフライ級暫定王座を獲得した富樫直美、WBOミニマム級王者となった佐伯霞と並び日本女子最速記録となるが、「気にしていない。ただ自分が勝つことだけを考えて、その結果最速ならうれしい」と集中していた。
プロ戦績は昼田が3戦3勝、谷山が7戦5勝(1KO)1敗1分け。
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