阪神ファンにとって勝って天国、負ければ地獄は日常茶飯事。サッカーW杯も一喜一憂を楽しみましょ サッカー・ワールドカップ(W杯)1次リーグE組(27日、日本0-1コスタリカ、アルラヤン)サッカーにはおよそ縁のなさそうなコメンテーターがテレビでエラそうにしゃべっていた。
「だから言ったでしょ。テレビも新聞もハシャギすぎなんですよ」
ワールドカップ(W杯)カタール大会でコスタリカに痛恨の1敗を喫して、勝負の世界の厳しさを教えられたのは事実。甘くなかった。ただ、申し訳ないが、「勝って狂乱の大騒ぎ」「負けてどん底の超落胆」はわがサンケイスポーツの最も得意とする世界。阪神タイガースの報道なんて、シーズンが始まったら毎日、天国と地獄を往復するような一喜一憂を、もう何十年も繰り返してきた。今回のW杯報道も、阪神ファンから見ればカワイイもんですよね。
初戦に勝って騒いで、2戦目に負けて落ち込んで…。日本代表が体験した過去6回のW杯で、今回と同じルートをたどったのは2010年の南アフリカ大会。初戦カメルーンに1-0で勝利し、2戦目で優勝候補オランダに0-1で敗れた。
この時は、大会直前の空気も今回と似ていた。予選から大苦戦が続き、当時の日本代表・岡田監督に「辞めろ」コールが吹き荒れた。あっ、阪神の岡田監督ではないですよ、サッカーのほうです、お間違えなく。森保監督への不信感が渦巻いた今大会直前との共通点があった。
当時のサッカー担当は、現レース部デスク・川端亮平。過酷なトラ番からサッカー担当に転身して、思いっきり解放感に浸れると思っていたらしい。
「ところが、アジア予選から大苦戦ばかりで、ギリギリでの本大会出場でした。試合のたびに、会場周辺でのアンケートでファンの声を集めていましたよ。『岡田、辞めろ』『辞めてくれ、岡田』『岡田を辞めさせろ』ばかり。これじゃあ、阪神担当時代とやってることは一緒やないか、とホント、嫌になりました」
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