高安(右)を破った阿炎=福岡国際センター(撮影・安部光翁) 大相撲九州場所千秋楽(27日、福岡国際センター)後味の悪い巴戦だった。最初の阿炎-高安は高安がかち上げにいったが、阿炎が左に変化したため高安の頭が曲がった状態で当たった。しばらく起き上がれなかったのは電気が走ったからだろう。
この瞬間、控えにいた貴景勝は自分が勝ったら次に高安は相撲取れるのか、などといろんなことが頭をよぎったのではないか。集中できず立ち合いの踏み込みが全くなく、阿炎に一方的に押し出された。
阿炎には勝負根性があったといえばそれまでだが、勝ち方が求められる。力と力がぶつかり合う巴戦を期待していたファンはがっかりで、本割での借りを返そうとした高安も割り切れない思いだろう。もやもや感だけが残った。(元大関武双山)
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