12月30日に北九州で開催するプロデュースイベント「体操展」を発表した内村航平氏(右から2人目)。左は出演する白井健三氏と村上茉愛氏、右端は後援する日本体操協会の藤田直志会長=東京都・新宿区 2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪の体操男子個人総合で2連覇した内村航平氏(33)は16日、自身が企画した現役引退後初のイベント「体操展~動く芸術~」を、12月30日に北九州市立総合体育館で開催すると発表した。
東京都内で記者会見した内村氏は「体操は五輪しか印象に残っていないという声をいただき、もっと身近に体操を感じられるイベントをやりたかった」。同時に「僕がこれまで追求してきた美しい体操を体現し、絵画のように見せたい。絵画展とか美術展とか、見る人によって感じ方、見方があると思う。体操もそういう風に見てもらえるイベントをやりたいと思っていた」という考えから「体操展」というタイトルにしたと説明した。
内村氏は今年3月に自身が主催した現役引退イベントで「今後、僕にも後輩たちにもいい舞台を作っていきたい」と話していた。
内村氏の思いに賛同したリオ五輪男子団体総合金メダリストの白井健三さん(26)や、東京五輪女子床運動銅メダリストの村上茉愛さん(26)、ロンドン五輪女子代表の田中理恵さん(35)らも参加。近年の日本体操界を彩ったレジェンドが集結する。
イベントは3部構成。第1部は「誰もが知っていて、誰も見たことがない、進化した『ラジオ体操』」と題し、ラジオ体操を一流の体操選手がやればどうなるかを表現するという。「体操選手のすごさを身近に感じてもらえたらいいな」と内村氏。
第2部は「未来の体操界を担う、子どもたちとの共演」で、小学校の授業でやるマット運動や跳び箱、鉄棒が、体操競技の基本であると示す。
「進化の過程をひもといて見せることで、体操って体育の授業が基になっているんだと身近に思ってもらえたら。子供たちとやることで夢を持ってくれたらと思う。ここのパートはすごい重要」
第3部が内村氏ら出演者が美しい体操を見せるメインパートだ。
「1回目のイベントが生まれ故郷の北九州で生まれるというのは非常に感慨深い」と内村氏。将来は「体操の代表選考会などが終わって落ち着いた時期に開催し、試合とこのイベントの二軸で体操を盛り上げたい」。特に「家族で楽しんでほしい。子供に、体操をやってみたいという憧れを持ってほしい。保護者には子供にやらせてみると思ってほしい」と話し、体操の盛り上げと普及に資するイベントにしていきたいとした。
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