世界中の才能があつまる米大リーグ。パドレスのダルビッシュ有投手(36)は、心身ともに進化を続け、トップレベルであり続けている。
投げるボールの強度、精度の向上はもちろんのこと、今季は〝頭脳戦〟で勝利してきた。それは、メジャーのトップ中のトップと渡り合う活路でもあった。
2年前、2020年のシーズン最終戦のことだった。最多勝(8勝、コロナ禍でシーズン60試合)、防御率2・01を残したシーズン。オンライン会見に臨んだダルビッシュは「数字を見れば、どの投手ともある程度、張り合えるくらいの数字はあったと思う」と自身のレベルアップを実感した。一方で「トップレベルが見えている。そこの位置に自分が来られたに近い、と思っているけど、それと同時に例えばデグロム(メッツ)、カーショー(ドジャース)、バーランダー(アストロズ)であったり、あのへんとの差がまだ自分の中では遠い」とスーパーエース級との〝距離感〟を感じていた。その差とは「真っすぐ系がまだ自分の中で改善の余地がいっぱいある」と自己分析していた。
さらにメジャーの超一流投手を引き合いに「天賦の才に対して〝頭で〟どうやって勝つか」と自身の伸びしろを求めた。そして、今季終了後の会見では-。
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