ホーム最終節を勝利で飾った横浜Mイレブン(撮影・蔵賢斗) 明治安田J1第33節(29日、日産スほか)首位の横浜MはFWエウベル(30)らの得点で浦和に4―1で大勝し、2位の川崎はMF家長昭博(36)のPKで勝ち越して神戸に2―1で競り勝ったため、勝ち点2差のまま優勝決定は11月5日の最終節に持ち越された。横浜Mは連敗を2で止めて勝ち点65、3連勝の川崎は同63。最下位の磐田はG大阪に0―2で敗れ、1年でのJ2降格が決まった。
4万6387人が詰めかけたホーム最終戦。横浜Mはうっぷんを晴らすような4ゴールで連敗を2で止め、首位の座を守った。試合直後に場内アナウンスで川崎の勝利が告げられる中、FW水沼らイレブンは笑顔でハイタッチを交わした。
「1点取ったあとからマリノスらしいサッカーを見せられた。とにかく勝利を届けられた」
前半17分に水沼がシュートを放つと、こぼれ球をFWエウベルが押し込み先制。「打てば何があるか分からない」とクロスではなく、切り返して左足を強振したことが奏功した。直前の2試合では下位に沈むG大阪、磐田にゴールを奪えず今季初の連敗。不安をぬぐい去った3試合ぶりのゴールにベンチもスタンドもわき立ち、本来の勢いを取り戻した。
チームは14日から16日まで3日間のオフを取り、約2週間の中断期間で気持ちを切り替えた。「連休明けに、みんなすっきりした顔をしていた」と水沼。天皇杯を制した甲府やルヴァン杯を逆転で制した広島から「勝ちたい気持ちを表現することの大事さ」を学んだという。11月5日の最終節・神戸戦に勝てば無条件で優勝。引き分けに終わって川崎に勝ち点で並ばれても、得失点差で11のリードがあるため断然有利な状況だ。
ホーム最終戦のセレモニーで主将のMF喜田は「あと一試合、タイトルをかけて戦います。魂のこもった試合にしたい」と誓った。2019年以来、5度目のリーグ制覇へ。最後まで首位の座は譲らない。(山下幸志朗)
この記事をシェアする