カエルが描かれたTシャツとバッグでアジア選手権へ出発する入江聖奈(左)と鬼頭茉衣 ボクシングのアジア選手権(11月1日~12日、ヨルダン・アンマン)に出場する日本代表が27日、成田空港発のカタール航空機で経由地のドーハに向けて出発した。来春の東京農工大大学院進学を機に引退することを公言している57キロ級に出場する東京五輪フェザー級(54~57キロ)金メダルの入江聖奈(22)=日体大=は「去年の五輪が実力だったのか、運なのか分かる大会になると思う。金メダルを取りたい」と最後の国際大会への意気込みを語った。
26日に東京農工大大学院の研究室の先生に研究計画書を提出したといい、日体大では2、3コマの授業に出席し、卒論も残っている。卒論のテーマは「もちろんカエルです」と大好きなカエルの研究者を目指す入江はまったくブレていない。
当初は有観客開催を予定している全日本選手権(11月22日~27日、東京・墨田区総合体育館)のみに出場する予定だったが、「出てもパリ五輪を目指す方の迷惑にならないと聞いたので」とアジア選手権にも出場することを決めた。「あとはシンプルに出たい。林(郁婷)さん(台湾)も出てくると思う。あの人に勝っていないと、いつまでたっても心から世界一って言えないのでやりたい」と、2020年3月の東京五輪アジア・オセアニア予選の決勝で0―5の判定で完敗した宿敵へのリベンジを誓った。